背景
会社業績予想についてのふとした疑問です。
四半期決算発表を見ていると、これでは会社業績予想の達成は無理じゃないとか、何で予想を引き上げないのとか、しばしば思います。
特に第1四半期決算だと、かなり決算悪くても良くても会社業績予想は据え置きのケースがほとんどです。
業績予想の修正の要件と、会社発表の情報の取り方を確認しました。
売上高は±10%、利益は±30%の幅があるものと理解しましょう
業績予想の修正についての開示の要件は、
開示している業績予想の数値に対して、足元の業績予想が、
- 売上高は10%
- 営業利益・経常利益・当期純利益は30%
以上の差異が発生した場合です。
ということは、業績予想の修正の開示がない場合というのは、
「変更がない」ではなく、
「売上高は±10%、利益は30%の範囲内と見ている」ということになります。
利益が30%ずれたら、その企業の業態や状況にもよりますが、株価への影響は少なくありません。
業績予想の修正の開示がない場合には、その幅があるつもりで決算発表を読む必要があります。
そこを肝に銘じておけば、修正発表のたびの一喜一憂の振れ幅が幾分かは小さくなるでしょう。
(業績予想は、そもそも合理的な算定や予想ができないと判断した場合には、開示がないということもあります。その場合は、前期業績の数値と足元の業績予想との比較で同様に差異があれば開示が必要になります。)
また、企業の側からすれば、ちょこちょこと修正して株価が上下するのも、特に下方修正して株価が下がるのは避けたいはずです。
企業によっては、控えめな数値を出す傾向、すなわち、上方修正が多い傾向があります。
投資家目線ではそのあたりの、企業の特性をつかんでおくことも大事になってくると思います。
業績予想の修正の確認方法
一般に、企業のホームページにある、ニュースリリースで確認できます。
ただし、企業のホームページへの掲載には多少のタイムラグがあるので、いち早くということであれば、
TDnet(Timely Disclosure network)が情報の源です。日本取引所グループの適時開示情報閲覧サービスです。
日本取引所グループホームページ、適時開示情報閲覧サービス
実際の確認方法を見ていきます。
Step1
リンクのページ、中央の「適時開示情報閲覧サービスはこちら」をクリック。

Step2
本日開示された情報が並んでいます。
調べたい情報を絞り込むため、「適時開示情報検索へ」をクリック。

Step3
以下のような検索画面が出てきます。
検索期間とキーワードを入力して「虫眼鏡マーク」をクリック。
今回は本日(9/18)発表された業績予想を見たいと思います。
検索期間は2019/09/18~2019/09/18、キーワードに「業績予想」と入れました。

Step4
すると、以下のように、本日リリースされた業績予想のリストです。
表題をクリックすると業績予想の修正に関するお知らせを見ることができます。


上記は、下から2番目のダイセキソリューションのリリースです。
まとめ
業績予想の修正発表について、少しでもサプライスとならないようにするため、
売上高は±10%、利益は±30%の幅があるものと理解しましょう。
また、TDnetのような情報の源を確認できるようにしておくことが、平時でも、いざってときも、大事ですね。