序文
投資が自身とマーケットの戦いだとすれば、マーケットに対する自身のアドバンテージを活かした戦い方が重要です。
そのためにはアドバンテージが何かを見極め、戦いにおいてしっかりそれを意識し、戦術に落とし込むことが取るべき戦略と考えています。
今回は、自身のアドバンテージのうち、個人投資家としてのアドバンテージが何か見極めることを目的にしています。
相対するマーケットのプレイヤーはファンドマネージャーや機関投資家をイメージしています。
作成日
2019年7月31日
定期的に振り返って見直します。
Freedom is irreplaceable
まずは、自由はかけがえないよね、という切り口で見ていきます。
- いつでも好きに休める
- 逆に、とことん根を詰めて好きなだけ取り組める
- 投資結果に満足するもしないも自分次第
- 儲けは基本自分のもの
- 損したからってとやかく言われない
自由であるというのはいいことばかりではなくて、同時にセルフコントロールがしっかり求められます。
ポジションをクローズしてバカンスに行くも良し、がっつりマーケットと向き合うも良し。
一部、税金で持っていかれますが、基本儲かった分は自分のものなので、インカムゲインやキャピタルゲインの再投資によって、ポジションを大きく転がし続けるイメージをもって取り組んでいます。
ちょっとくらい損したって、ファンドマネージャーのようにボーナスが無くなったりクビになるわけではないので、変に落ち込んで、自身のパフォーマンスを落としたり意思決定にマイナスの影響を及ぼしたりすることは避けたいです。
- キャッシュを抱えて待つことを選択肢にできる
- 判断を留保できる
- 売買に理由をつけなくても良い
- 投資対象を好きに決められる(米国株だって先物だってFXだって)
- 目の前の結果によって次の投資の制約を受けない(但し持ち高の範囲で)
ファンドマネージャーや機関投資家だったらこういうわけにはいかないと思います。買いたくない場面でも、ポジションの分は常に買い向かわなければなりません。
何に投資するかよりも今どれだけ投資するか、言い換えれば、銘柄選択(も大事なのだけどそれ)よりもポジションサイズの上げ下げ、のほうがポートフォリオのパフォーマンスに与える影響は大きいと思っています。
キャッシュのポジションを持てるか持てないかというのは非常に大きな違いです。
Smallness is sexy
続いて、小さいっていいよね、という切り口で見ていきます。
- 自身のポジションや売買が株価に与える影響が小さい(無視できる)
- 時価総額の小さい銘柄も投資対象にできる
- ポートフォリオにおける銘柄ごとの割合に制約を受けない
組織の能力やその蓄積とは張り合えなくても、例えばアナリストが付いていない時価総額の小さい銘柄などを、戦いの土俵にすることができます。
ポートフォリオのなかで、一部の銘柄だけポジションが大きくなってしまってもとやかく言われることはありません。
- 株主優待を投資の目的にできる
- IPOを投資のテーマにできる
- 立会外分売を投資のテーマにできる
これらのように、個人投資家であれば、期待収益が投資リスク(投入金額)に比例しないものを、積極的に投資の目的・テーマにすることができます。(IPOは個人投資家でも大口有利ですが、公平に扱っている証券会社もあります。)
未だ他にもありそうです。実行できているか、新しい切り口はないか、状況の変化はないか、など定期的に振り返りたいと思います。