【業績レビュー】5020 JXTG 2020年3月期第1四半期 [在庫評価影響を除く実質営業利益の推移でみれば、それほど悲観的な結果ではない]

5020 ENEOS
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対象

JXTGホールディングス株式会社(国内燃料油販売量トップ)

第10期:2020年3月期第1四半期

前書き

2019年3月期末決算発表後、5/17に558.8円を付けていましたが、

今回の2020年3月期第1四半期決算発表後、8/17に417.0円まで売られました(8/20現在)。

この3か月でマイナス141.8円、約25%、時価総額でみるとざっくり5千億円相当の下落です

さすがに今後が気になるところなので業績のレビューをすることにいたしました。

業績レビュー:調整後四半期営業利益は横ばい

実績データ

以下の表は四半期ごとの利益周りのデータです。(マネックス証券の銘柄スカウターを使って日常的に企業の分析をしています。他に、キャッシュフロー推移・業績予想修正履歴・配当履歴など、企業業績の分析に非常に優れたツールです。)

2017年4月に旧JXホールディングスと旧東燃ゼネラル石油が統合し、JXTGホールディングスになりました。

それ以前のデータには旧東燃ゼネラル石油分は含まれていません。2016年3月期以前の旧JXホールディングス時代の赤字が気になるところですが、一時110ドル/バレルを大きく超えていた原油価格が40ドル/バレルまで落ち込む過程で、在庫評価影響によるマイナスが大きくきいているものと思われます。

当社含め国内石油元売り各社は、備蓄義務があるため多くの在庫を保有しており、原油市況価格の上下により、在庫評価影響が大きく収益に反映されてしまいます。

そこで、在庫評価による影響を除いて見ていきたいと思います。

(マネックス銘柄スカウターより四半期業績推移を引用、単位は百万円)

調整データ

在庫評価による影響を除いて見ていきます。

以下は、在庫評価影響を除く実質営業利益とその売上高営業利益率(以下、調整後営業利益・率)の四半期推移のグラフです。

2020年3月期第1四半期の調整後営業利益は690億円、利益率は2.7%と、前期の第4四半期からほぼ横ばいです。

今回の決算発表の内容はもちろん良いとは言えませんが、四半期の推移という視点からは、株価の急落ほど悲観的な結果ではないように見えます。

自社株買い経過:7月末で残りの枠は約200億円

自社株買いについても見ていきます。

2019年5月13日の取締役会にて以下の枠での自社株買いを決議しています。

  • 取得期間 2019年5月14日~10月31日
  • 取得価額の上限 500億円
  • 取得株数の上限 1億株

これまでのニュースリリースによると、7月末までに294億円、56百万株購入済みです。平均単価は521円ですが、これは残存株主(現在も保有している株主)の立場からすると、足元の株価よりかなり高く買ってしまっているので結果としては悪材料です。

株価の下支えという観点から、残り約200億円の買いが期待できます。

(JXTGホールディングス株式会社開示資料より作成)

セグメント別収益:国内燃料油販売シェアは50%

セグメント別の収益を見ていきます。

利益の7割を占めるエネルギー事業のうち、主力となっているのはガソリン等の燃料油事業と思われます。

(マネックス銘柄スカウターより引用)

以下はJXTGエネルギーのホームページの掲載内容ですが、国内燃料油販売シェアは50%です。将来のガソリン需要減退はありますが、逆に参入障壁も高く、そんな中でシェアの50%を握っていたら、この事業については安泰にしか見えません。

(JXTGエネルギーホームページより引用)

アクション:保有を継続

保有を継続する方向です。

今期(2020年3月期)の会社業績見通しは調整後営業利益5000億円を据え置いています。

前提としている原油価格(ドバイ)前提が70ドル/バレル、為替レート前提が110JPY/USDのままというのは、もちろん先はわかりませんが、足元との比較からは甘めの数字になります。

仮に、それぞれ足元の水準である58ドル/バレル、106JPY/USDとすると、JXTGが提示している感応度から、調整後営業利益は3600億円程度と見込まれます。

今後も、市況、特に原油価格の上下によって、収益が大きくぶれることが予想されます。

また、事業の発展という観点ではあまり期待できません。

しかしながら、国内燃料油販売のシェアを50%握っていることを考えれば、長期的には事業は安定していると思います。

今期は1000億円を超える統合シナジー効果を見込んでいます。

引き続きの統合シナジー効果と、市況回復による業績回復を期待します。

(当記事は、投資の勧誘を目的としたものではありません。誤った解釈や不正確な情報が含まれている可能性がある点、ご了承ください。免責事項のリンクも貼らせていただきます。)

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