概要
株式会社ビックカメラ(家電量販店、傘下に日本BS放送[9414]とコジマ[7513]。)
第39期:2019年8月期
定時株主総会:2019年11月15日 10時
インターネット議決権行使:可(みずほ信託銀行)
議決権行使の方法:総会出席
議決権行使
議決権行使の内容は以下の通り。
会場
板橋区立文化会館 大ホール(東武東上線大山駅徒歩5分)
出席者は当て推量で600~700名くらいでした。
株主総会
事業報告
報告の形式
スクリーン投影による事業報告に続き、対処すべき課題以降はの部分は議長である社長から説明がありました。
報告内容
事情報告の中でポイントと思われたのは以下の3点です。
- 家電市況は総じて堅調
- 物品販売は全ての分野で売上増だが利益は減少
- ROEが13%水準から10%水準へ下落
今後の生産性の向上のために、
- 積極的なIT投資によるECと店舗網の双方向の連携
- 次世代物流システムの構築
を進めていくこと、
また、持続的な成長のために
- インターネット通販(増加傾向)
- 非家電事業(取組例として、酒類販売に試飲カウンターの設置など)
- インバウンド事業(足踏み中)
- リユース事業
- 継続的な店舗展開(毎年、駅前にビック1店舗、郊外にコジマ3店舗ペース)
に注力していく、と説明がありました。
議案決議
議案説明
議案については、上に貼ってある議決権行使をよろしければご参照ください。
Q&A
10名強から質疑が行われました。以下、気になったもののメモです。聞き取りおよびメモの取り間違いはご容赦ください。(括弧)内は筆者の理解に基づく補足です。

店舗からネットへお客さまが流れているのではないかと懸念している。

リアル店舗の強みである製品の実感と接客を活かしていく。
ネットへの流れは自社のサイトに取り込むことで対応する。

外国人の雇用や処遇はどうなっているか。

採用及び評価の観点で、外国人・日本人の区別はない。
外国人について正社員としては年50人程度を実施しており、(日本人も同様だが)アルバイトから社員への登用制度もある。

利益率が悪くなっているが理由や対応を説明してほしい。

売上総利益が(利益率の高いものと低いものの)ミックスにより悪化している。(利益率が良い)PB製品の販売を増やしていく。
一方、経費はコントロールができている。(効率化のため)設備投資により、人件費率を下げられている。

インバウンド事業の先の見通しはどうなっているか。

足元も厳しい状況に変わりはない。
(人口比来店者数の観点で)台湾などと比較し、未だ未だポテンシャルが高い中国での認知度を上げていく。

日本橋三越に出店予定の新店について、近隣のお客さまを取り込むのではなく、日本橋三越と相乗効果を得られるような対応をすべきではないか。

(ご提案のように)富裕層の取り込みのため、ハイエンドの商品、ブランドを揃えることを計画している。日本橋三越のコンシェルジュとの連携も行っていく。
採決
議案ごとに出席者の拍手によって形式的に採決が行われ可決されました。
11:52に閉会。
後記
事業報告の中で、非家電事業がお客さまの来店の頻度を上げているという説明には納得感がありました。
利益率の減少に対して抜本的な解決というのはなかなか難しいように見受けられましたが、日本橋三越新館の新店(2020年早春に出店予定)が、既存の形態に加え、一つの形として富裕層をターゲットにする利益率の高い事業モデルとなることを期待したいと思います。
お土産にビックカメラの年末の定番となっている来年の日本地図カレンダーと期間限定の3%引き優待割引券をいただきました。