概要
マルハニチロ株式会社(大手水産・食品メーカー、水産業界国内1位。漁業・養殖、商事、食品、海外、物流の各事業を営む。)
第76期:2020年3月期
定時株主総会:2020年6月25日
インターネット議決権行使:可(三菱UFJ信託銀行)
議決権行使の方法:インターネット
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
招集通知
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案:剰余金の処分の件:賛成
一株当たりの配当金40円(中間配当無、総額約21億円)
前期から変わらず(2018年3月期以降横ばい)
配当性向約17%(配当性向に関する方針の記述は見当たらない)
自社株買い等に関するリリース無し
現金等残高は約220億円(他に投資有価証券約350億円)
有利子負債約2600億円
自己資本比率25%

第2号議案:取締役9名選任の件:反対
第3号議案:監査役1名選任の件:反対
第2~3号議案について、取締役・監査役の選任に関する議案は選任後の主に取締役会の全体像を基に一括で判断する。
取締役は10名体制だったが、2020年3月末日付で2名辞任し、今回、新任1名を加えた9名選任の提案。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしている(3/6)。
女性取締役は1名。
取締役候補者について、特に社内取締役の選任理由の説明が経歴のなぞりと通り一遍の内容で具体性に欠けている。社外取締役のうち一人は経営について十分な経験がある人をいれてほしい。
また、任期中の辞任や、10名から9名体制への移行に関する背景等の説明はない。
情報の開示または説明が不十分な提案として基準に則り同意しない。
議決権行使のための取り組み
議決権行使のための情報開示については、内容そのものや読みやすさなど、企業によって大きな差があります。
主に招集通知とその他の同封資料は企業側から株主に対するメッセージと考えていますが、それらが個人の零細株主目線で、議決権行使をするにあたってどれだけわかりやすいものになっていたかを何らかの形で記録として残したいため、上から目線で恐縮ですが、自身の判断で評価させていただきました。
A・B・C・Dの4段階です。
判定:B
今回のマルハニチロの招集通知は全体として読みやすいものです。肝心の候補者紹介、選任理由などの部分の文字サイズが小さい点が残念に思います。
冒頭には社長からのメッセージ、グループ理念・スローガン・ビジョン、中ほどには企業価値向上への取り組みとその活動事例など、株主に対するコミュニケーションはポジティブに捉えています。
対処すべき課題について、中計を中心に据えた説明と課題の内容は非常に良いのですが、対応という点についてはやや物足りません。
総合的に鑑みB判定とさせていただきました。
投資CFのマイナスは過去5期平均で約160億円と資金のニーズは高い。2020年3月期の設備投資総額は250億円で、主には加工工場の建設やトロール船の建造等に係るものとなっている。
営業CFは年によるばらつきはあるが過去5期平均で約280億円と設備投資を賄って十分に余りある水準。
配当性向は基準としている30%を満たしていないが、有利子負債を削減し、上記のグラフの赤線の通り、低いところにある自己資本比率の向上を推進している状況を鑑み、提案に同意する。