概要
株式会社長谷工コーポレーション(マンション建設トップの準大手ゼネコン。新築マンションの情報収集・用地取得・企画・設計から施工・販売、リフォーム・管理までのトータルプロデュース、建築・エンジニアリング・不動産・賃貸管理を営む。国内最大手、国内マンションの約1割を建設、首都圏では35%強・近畿圏では20%強のシェア。)
第104期:2021年3月期
定時株主総会:2021年6月29日
インターネット議決権行使:可(三菱UFJ信託銀行)
議決権行使の方法:総会出席
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれらを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案:剰余金の配当の件:賛成
配当関連指標
一株当たり配当 | 35円 | 通期 | 70円 | 総額 | 199億円 |
前期配当 | 70円 | 増減配 | ±0円 | ||
配当性向 | 42% | ||||
自社株買い | 有り* |
(*2020年3月~2021年2月、18百万株、226億円)
(*2021年3月~2021年5月、5百万株上限、74億円上限)
資本関連指標
営業CF | 319億円 | (5期平均) | 431億円 |
投資CF | -358億円 | (5期平均) | -247億円 |
設備投資 | 309億円 | (5期平均) | 285億円 |
現金等残高 | 2143億円 | (5期前) | 1521億円 |
投資有価証券 | 409億円 | ||
有利子負債 | 2680億円 | (5期前) | 1747億円 |
自己資本比率 | 41% | (5期前) | 31% |
ROE | 12.3% | (5期平均) | 21.9% |


第2号議案:取締役13名選任の件:反対
第3号議案:監査役1名選任の件:反対
第2~3号議案について、取締役・監査役の選任に関する議案は選任後の主に取締役会の全体像を基に一括で判断する。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしている(5/13)。
女性取締役は1名。
5名の社外取締役のバックグラウンドは商社2名・国交省・弁護士・NTT。
取締役候補者についての選任理由の説明は、概ね丁寧に書かれているが、社内取締役の役割が明確になっているようには見えない。社外も含めた全体のバランスとして、管理部門、特に財務周りが弱いように見受けられる。
総合的に鑑み、提案には同意しない。
第4号議案:取締役に対する業績連動型株式報酬制度の再設定の件:賛成
会社法の改正に係る制度の修正提案。
特に異を唱えるものではない。
総評
第1号議案で触れたとおり、長期借入れや社債の発行により1200億円程度有利子負債を増やしています。
何らかの策や対応のために実施しているものと思われますが、決算短信や決算説明会資料からは意図がつかめていないため、今後確認していきたいと考えています。
投資CFのマイナスは5期平均で250億円程度。主には約300億円の設備投資だが、年により、投資有価証券の取得による支出や事業譲渡・資産売却等による収入があり、ばらつきが大きい。
営業CFは5期平均で430億円程度で、それだけで設備投資や配当を賄うにはやや不足している。
当期は長期借入れや社債の発行により1200億円程度有利子負債を増やし、資産としては販売用不動産などの棚卸資産と現金等残高が大幅に増え、添付のグラフようにB/Sが膨らんでいる。この点について決算短信や決算説明会資料を確認したが、明確な意図がつかめていない。
一方、当期を初年度とする中計(添付資料)について、数値目標ははっきりしており、引き続き高い水準での還元が期待できる。
総じて、提案には同意する。