概要
第一稀元素化学工業株式会社(無機化学品メーカー。酸化ジルコニウムを中心としたジルコニウム化合物、セシウム化合物、希土類化合物などの無機化合物の製造・販売。)
第64期:2020年3月期
定時株主総会:2020年6月24日
インターネット議決権行使:不可(三菱UFJ信託銀行)
議決権行使の方法:郵送
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
招集通知
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案:剰余金処分の件:賛成
一株当たりの配当金10円(通期で20円、総額約5億円)
前期の19円から1円の増配(+5%)
提案には上記の配当に関する件とは別に、20億円の繰越利益剰余金から別途積立金への振り替えが含まれる
配当性向約21%(配当性向に関する方針の記述は見当たらない)
自社株買い等に関するリリース無し
現金等残高は約86億円(他に投資有価証券約5億円)
有利子負債約180億円未満
自己資本比率57%
第2号議案:取締役6名選任の件:賛成
今回、取締役は8名から2名減員し、6名選任の提案。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしている(3/6)。
女性取締役はいない模様。
取締役候補者についての選任理由の説明は、一人一人非常に丁寧に書かれており好感が持てる。社外取締役とのバランスも良い。
異論なく、提案に同意する。
第3号議案:定款一部変更の件:反対
以下の3点の変更
- 取締役の任期を1年に短縮
- 補欠監査人の選任に関する規定の新設
- 剰余金処分を取締役会の決議とするもの
3点目は基本的に株主総会の決議とするべきと考えており、提案には同意しない。
第4号議案:補欠監査役1名選任の件:賛成
特に異を唱えるものではない。
議決権行使のための取り組み
議決権行使のための情報開示については、内容そのものや読みやすさなど、企業によって大きな差があります。
主に招集通知とその他の同封資料は企業側から株主に対するメッセージと考えていますが、それらが個人の零細株主目線で、議決権行使をするにあたってどれだけわかりやすいものになっていたかを何らかの形で記録として残したいため、上から目線で恐縮ですが、自身の判断で評価させていただきました。
A・B・C・Dの4段階です。
判定:A
今回の第一稀元素化学の招集通知の文字のサイズは大きめで読みやすい部類に入ります。
添付されている別冊の報告書において、冒頭に社長からのメッセージ、中ほどには社外取締役からのメッセージ、後半には中期計経営計画への取り組みや事業の紹介など丁寧な説明がされています。
議決権行使がインターネット非対応という点を差し引いても、十分にA判定と考えます。
投資CFのマイナスは年によるばらつきが非常に大きく、過去5期で見ても15~91億円と幅があり資金のニーズは高い。2020年3月期の設備投資総額は68億円で、主には事務所棟や新工場建設等に係るものとなっている。
営業CFも過去5期で8~43億円と幅が大きい。
配当性向は基準としている30%を下回っているが、資金のニーズも高く営業CFも不安定な状況である。
現状を鑑み、提案に同意する。