概要
DIC株式会社(印刷インキの世界最大手、旧大日本インキ化学工業。)
第122期:2019年12月期
定時株主総会:2020年3月26日
インターネット議決権行使:可(三菱UFJ信託銀行)
選択した議決権行使の方法:総会出席
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
招集通知
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案: 剰余金の処分の件:賛成
一株当たりの配当金40円(通期で100円、総額約95億円)
前期の125円から25円の減配(-20%)
配当性向約40%(配当性向に関する方針の記述は見当たらない)
自社株買い等に関するリリース無し
現金等残高は約167億円(他に投資有価証券100億円)
有利子負債約3200億円(四季報データ 2019年9月末)
自己資本比率39%
第2号議案: 取締役8名選任の件:賛成
第3号議案: 監査役1名選任の件:賛成
第2~3号議案について、取締役・監査役の選任に関する議案は一括で、選任後の全体像で判断する。
独立した社外取締役は基準としている1/3を満たしている(3/8)。
女性取締役は1名。
候補者について一人一人の選任理由が丁寧に記載されており、その説明から取締役・監査役のバランスの良さが見受けられる。
総合的に鑑み、提案に同意する。
議決権行使のための取り組み
判定:A
議決権行使のための情報開示については、内容そのものや読みやすさなど、企業によって大きな差があります。
主に招集通知とその他の同封資料は企業側から株主に対するメッセージと考えていますが、それらが個人の零細株主目線で、議決権行使をするにあたってどれだけわかりやすいものになっていたかを何らかの形で記録として残したいため、上から目線で恐縮ですが、自身の判断で評価させていただきました。
A・B・C・Dの4段階です。
今回のDICの招集通知の表紙は印刷会社という特徴を前面に非常にカラフルで、文字のサイズは大きめで読みやすい部類に入ります。
議案には補足資料はないものの、候補者一人一人の説明は読みやすく、事業の報告にはセグメント別の詳細なサステナビリティに向けた取り組みの説明などがあり、議決権行使の検討もスムースで、個人投資家としてはありがたい内容です。
冒頭には社長からのメッセージ、後半にはコーポレートガバナンス体制の説明など、今後どのように経営していきたいのかという株主に対するコミュニケーションをポジティブに捉え、A判定とさせていただきました。
2019年12月期の設備投資は350億円。過去3期の投資CFのマイナスは平均400億円程度と概ね資金のニーズは高い。
営業CFは増減があるが、過去3期は概ね500億円程度。
現金等残高は2013年12月期以降、150億円を上回る水準で、事業規模からすれば低位で安定している。
配当性向は基準としている30%を上回っている。
今期は減配だが、資金のニーズは高く、配当性向30%を超えている現状では十分と考え、提案に同意する。