概要
河西工業株式会社(独立系の自動車内装部品メーカー。内装トリム製品、防音関連製品の生産。発泡成形・樹脂材料・超軽量ウレタン天井など軽量化を最重要開発テーマとして取り組む。)
第89期:2020年3月期
定時株主総会:2020年6月26日
インターネット議決権行使:可(三菱UFJ信託銀行)
議決権行使の方法:インターネット
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
招集通知
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案:剰余金処分の件:反対
一株当たりの配当金9円(通期で27円、総額約10億円)
前期の36円から9円の減配(-25%)
赤字のため配当性向は計測不可(配当性向に関する方針の記述は見当たらない)
自社株買い等に関するリリース無し
現金等残高は約210億円(他に投資有価証券約62億円)
有利子負債約340億円
自己資本比率43%

第2号議案:取締役(監査等委員である取締役を除く)5名選任の件:反対
第3号議案:監査等委員である取締役3名選任の件:反対
第2号議案:補欠の監査等委員である取締役1名選任の件:反対
第2~4号議案について、監査等委員会設置会社は、監査等委員である取締役も含めた選任後の全体像で合わせて判断することとしている。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしている(4/8)。他に1名の社外取締役(独立ではない)と社内取締役が3名の構成。
また、8名のうち、社長を含め4名が日産(主な販売先)の関係者(出身者もしくは社外取締役)、1名が長瀬産業(主な仕入先、第一位株主)の関係者、他は社外(自動車関連)、社外(金融)、社内出身者が1名ずつ。
補欠の監査等委員である取締役を除けば女性はいない模様。
候補者について一人一人の選任理由が丁寧に記載されており好感が持てる。
取締役会全体として、事業に関連し利害関係のある方が多く、バランスを欠いていると言わざるを得ない。
総じて、提案には同意しない。
議決権行使のための取り組み
議決権行使のための情報開示については、内容そのものや読みやすさなど、企業によって大きな差があります。
主に招集通知とその他の同封資料は企業側から株主に対するメッセージと考えていますが、それらが個人の零細株主目線で、議決権行使をするにあたってどれだけわかりやすいものになっていたかを何らかの形で記録として残したいため、上から目線で恐縮ですが、自身の判断で評価させていただきました。
A・B・C・Dの4段階です。
判定:D
今回の河西工業の招集通知は、特に肝心の候補者紹介、選任理由などの部分の文字サイズが小さい点が残念に思います。
内容は最低限入れておくべきものにとどまっています。今後どのように経営していきたいのかという社長からのメッセージや株主に対するコミュニケーションなどは特段ありません。
事業報告について、事業の経過及びその成果や対処すべき課題からは企業の実態が伝わりません。
D判定とさせていただきました。
投資CFのマイナスは120~130億円程度で安定しており、資金のニーズは高い。2020年3月期の設備投資総額は約140億円で、主には新規車種対応の設備及び金型等に係るものとなっている。
営業CFは年によるばらつきはあるが過去5期の平均で170億円水準で、設備投資と株主還元を十分に賄える水準。
2020年3月期は赤字ということもあり減配の提案だが、以下の「資本政策の基本的な方針」でも触れているように、経営指標を示したうえでの実施を望む。
提案には同意しない。