概要
株式会社アサックス(独立系の不動産担保ローン専門会社。首都圏を中心に一般事業者・個人向けに不動産担保ローン業務、信用保証業務、不動産販売業務を営む。)
第51期:2020年3月期
定時株主総会:2020年6月26日
インターネット議決権行使:不可(みずほ信託銀行)
議決権行使の方法:郵送
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
招集通知
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案:剰余金処分の件:反対
一株当たりの配当金15円(中間配当無、総額約5億円)
前期から変わらず
配当性向約19%(配当性向は概ね20%を目標としている)
自社株買い等に関するリリース無し
現金等残高は約27億円(貸借対照表に投資有価証券の記載なし)
有利子負債約370億円
自己資本比率49%

第2号議案:取締役(監査等委員である取締役を除く。)3名選任の件:反対
第3号議案:監査等委員である取締役3名選任の件:反対
第2~3号議案について、監査等委員会設置会社は、監査等委員である取締役も含めた選任後の全体像で合わせて判断することとしている。
今回、監査等委員である取締役は4名のうち改選となる3名の提案だが、新任と入れ替わるもしくは残る方がどちらか記載がない。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしていない(1/7)。
女性取締役はいない模様。
取締役候補者についての選任理由の説明が通り一遍の内容で具体性に欠けている。また、メンバー構成から、ガバナンスが有効に機能している取締役会というイメージは伝わらない。
提案には同意しない。
議決権行使のための取り組み
議決権行使のための情報開示については、内容そのものや読みやすさなど、企業によって大きな差があります。
主に招集通知とその他の同封資料は企業側から株主に対するメッセージと考えていますが、それらが個人の零細株主目線で、議決権行使をするにあたってどれだけわかりやすいものになっていたかを何らかの形で記録として残したいため、上から目線で恐縮ですが、自身の判断で評価させていただきました。
A・B・C・Dの4段階です。
判定:D
今回のアサックスの招集通知は旧来型の白黒の小冊子で、内容は最低限入れておくべきものにとどまり、その様式も小さな文字の羅列で読みづらい部類になります。
内容は最低限入れておくべきものにとどまっています。今後どのように経営していきたいのかという社長からのメッセージや株主に対するコミュニケーションなどは特段ありません。
事業報告について、対処すべき課題については具体性のある内容となっていますが、貸出金利以外の点は借入コストはおろかブランドや人材の育成について、事業の経過及び成果等で全く触れられていないので、フォローされることのない課題になる懸念があります。
議決権行使はインターネット非対応です。
D判定とさせていただきました。
投資CFの推移を見る限り、資金のニーズは高くない。設備投資総額で見ても例年20~30百万円水準。2020年3月期は21百万円で、主には営業設備の改装等に係るものとなっている。
営業CFは営業貸付金の増減により、年によりプラスマイナス大きく振れている。過去5期の平均はプラスの9億円。
添付の表にあるように、営業貸付金を増やしながら事業規模を大きくしている状況。2020年3月期は貸出金利の上限抑制や平均金利の低下により減収だが、依然として収益力は高く業績は安定している。
「概ね20%を目標」としている配当性向の方針について引き上げを望む。
提案には同意しない。