概要
株式会社西武ホールディングス(西武鉄道とプリンスホテルを中核とする持株会社。 都市交通・沿線、ホテル・レジャー、不動産(都市開発、商業施設)、建設、ハワイの各事業を展開。)
第15期:2020年3月期
定時株主総会:2020年6月25日
インターネット議決権行使:可(みずほ信託銀行)
議決権行使の方法:インターネット
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
招集通知
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案:剰余金の処分の件:賛成
一株当たりの配当金15円(通期で30円、総額約98億円)
前期から変わらず
配当性向約200%(配当性向を30%まで引き上げることを目標としている)
2020年2~3月約140億円(900万株)の自社株買いを実施
現金等残高は約280億円(他に投資有価証券約560億円)
有利子負債約9300億円
自己資本比率21.5%
第2号議案:取締役8名選任の件:賛成
今回、取締役12名のうち、改選となる8名の提案。改選とならない4名も含めた選任後の取締役会の全体像で判断する。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしている(4/12)。
女性取締役は1名。
候補者について一人一人の選任理由が丁寧に記載されており、役割も明確になっている。社外取締役のうち一人は経営についての経験がある人が入っておりバランスも良い。
提案に同意する。
議決権行使のための取り組み
議決権行使のための情報開示については、内容そのものや読みやすさなど、企業によって大きな差があります。
主に招集通知とその他の同封資料は企業側から株主に対するメッセージと考えていますが、それらが個人の零細株主目線で、議決権行使をするにあたってどれだけわかりやすいものになっていたかを何らかの形で記録として残したいため、上から目線で恐縮ですが、自身の判断で評価させていただきました。
A・B・C・Dの4段階です。
判定:B
今回の西武の招集通知はところどころ文字サイズが小さめで配置が窮屈なのが残念ですが、全体としては読みやすいものです。
冒頭にはグループビジョンがありますが、その他、今後どのように経営していきたいのかという社長からのメッセージや株主に対するコミュニケーションなどは特段ありません。
内容ですが、セグメント別の当期の状況の説明は丁寧です。対処すべき課題は、新型コロナ禍の事態収束までの対応と、その後に向けた取り組みについてしっかり書かれており、十二分に議論されていることが伝わります。収束後の人々の価値観の変化を見据えた構造改革に期待します。
総合的に鑑み、B判定とさせていただきました。
投資CFのマイナスは過去5期平均で約940億円と資金のニーズは高い。2020年3月期の設備投資総額は870億円で、主には新型車両新造、路線・駅の整備、ホテルの開業・改装等に係るものとなっている。
営業CFは過去5期平均で約920億円で、投資CFと概ね拮抗している状況。
2020年3月期は配当性向は基準としている30%を満たしているが、新型コロナの影響による収益悪化による異常値。(従来の収益水準であれば会社の目標でもある配当性向30%は通期の一株当たりの配当金だと45~50円程度に相当する。)
対処すべき課題にもあるように、新型コロナ禍では必要最低限の事業運営に特化することが最優先であり、そのためには必要運転資金の確保が第一としていることに理解できる。
長期的には余力はあるとみているが、現在の環境下では、提案に同意する。