概要
株式会社日立物流(大手物流会社。資材調達・生産・販売・リサイクルに至る国内・国際物流をサポートするシステム物流(3PL)を中核。日立製作所、SGホールディングスの持分法適用会社。)
第61期:2020年3月期
定時株主総会:2020年6月23日
インターネット議決権行使:可・旧来型(東京証券代行)
議決権行使の方法:総会出席
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
招集通知
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
議案:取締役全員任期満了につき9名選任の件:賛成
一株当たりの配当金22円(通期で43円、総額約48億円)
前期の40円から3円の増配(+8%)
配当性向22%(配当性向に関する方針の記述は見当たらない)
自社株買い等に関するリリース無し
現金等残高は約1400億円(他に投資有価証券25億円)
有利子負債約4600億円
自己資本比率26.5%
議決権行使のための取り組み
議決権行使のための情報開示については、内容そのものや読みやすさなど、企業によって大きな差があります。
主に招集通知とその他の同封資料は企業側から株主に対するメッセージと考えていますが、それらが個人の零細株主目線で、議決権行使をするにあたってどれだけわかりやすいものになっていたかを何らかの形で記録として残したいため、上から目線で恐縮ですが、自身の判断で評価させていただきました。
A・B・C・Dの4段階です。
判定:B
今回の日立物流の招集通知は全体として読みやすいものです。肝心の候補者紹介の選任理由など文字サイズが小さい点がやや残念に思います。候補者紹介そのものは丁寧な内容です。
冒頭には経営理念やビジョンなど、冊子半ばには事業報告の参考として2020年度の取り組みや、巻末にこの一年のトピックスの説明があり、それらの部分は良かったと思います。
議決権行使はインターネット対応していますが、ネットにアクセスして16桁のコードと8桁のパスワードを入力後、自身のパスワードを設定して投票する旧来型です。
総合的に鑑みB判定とさせていただきました。
今回、取締役8名から1名増員し、9名選任の提案。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしている(6/9)。
女性取締役は2名。
取締役候補者についての選任理由の説明は、一人一人丁寧に書かれており好感が持てる。役割も明確になっており、社外取締役の比率および構成も良い。
剰余金の処分については取締役会の決議としているため、その内容および収益状況についてもここで合わせて確認する。(基本データは欄外)
リースに関する会計方針の変更を2020年3月期に実施しておりキャッシュフローの傾向をつかみにくくなっているが、近年の設備投資総額は200~300億円の水準で資金のニーズは高く、2020年3月期は約320億円で物流センターの増床や車両投資等に係るものとなっている。
営業CFは年による上下はあるが、2020年3月期の会計方針の変更による影響を除いても、例年設備投資総額を超える水準を保っている。
配当性向は基準としている30%を満たしていないが、資金のニーズも高く自己資本比率も決して高くない状況である。
取締役の選任について、剰余金の処分と合わせ総合的に鑑み、提案に同意する。