概要
KDDI株式会社(大手電気通信事業会社。au携帯電話(国内2位)、国内・国際通信、個人向け、法人向け・グローバルサービスなどを提供。国内・国際通信全般を手掛け、専用線、固定電話サービス、携帯電話、プロバイダ、衛星電話の電気通信役務を担う。傘下に沖縄セルラー電話<9436>、ジュピターテレコム、ビッグローブ、エナリス、カカクコム<2371>等を持つ。)
第37期:2021年3月期
定時株主総会:2021年6月23日
インターネット議決権行使:可(三菱UFJ信託銀行)
議決権行使の方法:インターネット
議決権行使の基準
以下の基本方針に基づいて議決権行使いたします。
議決権行使の結果
招集通知と同封されている資料があればそれらを基に議決権の行使を行っています。
それら以外では、マネックス証券の銘柄スカウターや当社の決算短信、ある場合には決算説明資料等も参考にしています。
第1号議案:剰余金の処分の件:賛成
配当関連指標
一株当たり配当 | 60円 | 通期 | 120円 | 総額 | 2700億円 |
前期配当 | 115円 | 増減配 | +5円 | ||
配当性向 | 42% | ||||
自社株買い | 有り* |
(*2020年10月~2021年5月、6100万株、2000億円)
(*2021年6月~2022年3月、5200万株上限、1500億円上限)
資本関連指標
営業CF | 1兆7千億円 | (5期平均) | 1兆3千億円 |
投資CF | -6600億円 | (5期平均) | -6500億円 |
設備投資 | 6300億円 | (5期平均) | 5900億円 |
現金等残高 | 8100億円 | (5期前) | 1900億円 |
投資有価証券* | 4000億円 | ||
有利子負債 | 1兆8千億円 | (5期前) | 1兆2千億円 |
自己資本比率 | 45% | (5期前) | 57% |
ROE | 14.2% | (5期平均) | 15.3% |

第2号議案:取締役14名選任の件:反対
第3号議案:監査役1名選任の件:反対
第2~3号議案について、取締役・監査役の選任に関する議案は選任後の主に取締役会の全体像を基に一括で判断する。
独立した社外取締役の割合は基準としている1/3を満たしていない(3/14)。他に独立ではない社外取締役が2名いる。
女性取締役は1名。
候補者について一人一人の選任理由が丁寧に記載されており好感が持てる。社外取締役・監査役について、招集通知において以下の通り役割・期待が表になっていてわかりやすい。全体のバランスも良い。
ここまでは前期と同様のコメント。
以降、総人数が多いことについては気になる程度にとどめていたが、パーソナル事業について、事業の根幹ではあるが本部長を筆頭に4名もいるのはやはり多いと考える。社外取締役・監査役と同様に、社内取締役についても役割やスキルのバランスなどを確認してほしい。
総合的に鑑み、提案には同意しない。

総評
通信料値下げのプレッシャーはある中でも、業績は好調です。
今や生活において、通信事業は最も重要なインフラの一つとなっています。株主としてはもちろんですが、一市民としても、値下げなどよりも、積極的な設備投資による一段も二段も高い技術サービスの提供により、「おもしろいほうの未来へ。」(auのブランドスローガン)の実現を期待します。
投資CFのマイナスは毎年安定して6千~7千億円年と資金のニーズは高く、概ね設備投資の金額となっている。
業績も安定して緩やかに右肩上がりだが、営業CFについては、添付グラフの赤棒の通り一段と伸びが鮮明になっている。
安定した事業基盤から得られた営業CFの多くを投資に充て、残りを配当として株主に還元出来ている状況で、未だ余力は十分にある。
現金等残高の増加と増配率の鈍化は気になるが、高い還元姿勢から、今後も自社株買いや更なる増配で対応することが期待される。
総じて、提案に同意する。